【ワールドサッカーマッスル】

WSM:では次にチームメイトの話を聞こう。まず前線から。村上はどんな選手？

K：試合での彼を一言で言うなら『デンジャラス』だね(笑)波に乗せると手がつけられないんだ。そうまるで・・・

WSM：ブレーキが壊れる？

K:いや、彼にはもともとブレーキなんてついてないよ(笑)なにかにぶつからない限り止らないさ。自分の誕生日にハットトリックを決めてしまうような危険な奴だよ。キーパーとの接触も恐れずボールに喰らいついていく。生まれつきの点取りやさ。

WSM：彼のチームへの貢献度は高いと言える？

K：それは数字を見れば明らかだよ。彼はピヴォとしての仕事をきっちりこなしてる。これで貢献してないなんで言ったらバチが当たるよ。
そうそう、彼にアシストするときにはあえて難しいパスを送るのがポイントなんだ。なぜか得点率があがるんだよ(笑）

WSM：じゃあハジについてはどう？

K：彼はホントに不思議な奴さ。目立ちたがり屋でもなければ、発言が多いわけでもない。それなのに彼の周りにはおのずと人が集まるんだ。チームを思う気持ちも人一倍強いナイスガイだ。

WSM：プレーについては？

K:僕が言うのもなんだけど、彼はまだ未完の大器というか・・・まだ自分の実力を発揮しきれてない印象があるんだよね。それはベスティエッラにそれを引き出す選手がいないのか、彼があえてまだ自分を制御しているからなのか分からないけど。それとも単にスタミナが邪魔をしてるのかな(笑)とにかく彼のポテンシャルはもっと高いはず。彼の才能を疑う余地はないからね。

WSM:彼は監督も兼任している。不満はない？

K：まさか！彼はチームの為に精力的に動いてくれている。大会の手はずなんかも彼がすべて仕切って決めてくれてるんだ。まああえて言うなら、変なケガが多いのが難点かな(笑）

WSM：及川はどうかな？

K:彼はピッチの内外でリーダーシップを発揮できる選手だよ。まさにチームの舵取り役とでも言うのかな。優しい奴だし、みんな彼にあらゆる面で頼ってしまっている部分がある。それは試合中に限らずね。それがベスティエッラの欠点でもあるかもしれない。

WSM：今回の大会では彼の出場がまだ未定だよね？

K:ああ。僕としてはやはり彼はチームに必要不可欠な存在であることは間違いないし、純粋に一緒にプレーしたいと思っているよ。彼がピッチにいるだけで安心感が生まれるからね。でも今回がベスティエッラが彼への依存から脱却するいいチャンスなのかも、とも思ってるんだ。『タケがいなくてもベスティエッラはここまでできるんだ！』って所を彼に見せたい。

WSM:それは彼を見返してやるってこと？

K:うーん、ちょっと違うかな。タケを安心させたいってのともちょっと違うんだけど・・・これは彼へのあらゆる負担を取り除くための、あくまでプラスの発想だよ。彼に敬意を払っての言葉さ。もちろん出場してくれるとなればそれ以上のことはない。喜んで歓迎するよ。それだけ彼はチームへの影響力が強い選手ってわけさ。

【つづく】